2016年春、吹田の閑静な住宅街から北新地・堂島エリアの新ダイビルへと移転を果たしたニュースは、当時の関西グルメ界を激震させた。あれから10年。緑あふれる遊歩道と近代的な高層ビルが共存するこの地で、ブーランジェリーは完全に街の風景として定着した。
ガラス張りの解放感溢れる店舗デザインは、パリのセーヌ川沿いにある名店を彷彿とさせる。整然と並べられたパンはまるで宝石店のジュエリーのようであり、スタッフの洗練された接客も心地よい。都市の最前線でありながら、一歩足を踏み入れればゆったりとした時間が流れる——この落差こそが、人々を惹きつけて離さない魅力の源泉だ。