「家賃が安いからとりあえず申し込もう」は通用しない。都営住宅の申込条件は、所得・年齢・同居親族・住宅困窮度の四つの壁で構成されている。
まず所得制限。都営住宅の一般世帯向けは、政令月収15万8000円以下(年間所得で約380万円以下)が目安となる。ただしこれは世帯全員の合算であり、共働き夫婦はあっさり超えてしまうケースが多い。逆に、生活保護受給世帯や低所得の高齢者・障害者世帯には、より緩やかな基準が適用される。
次に単身者の壁。都営住宅の単身入居は、原則として60歳以上の高齢者、障害者、生活保護受給者、DV被害者などに限定される。つまり、一般的な20〜50代の健康な単身者は、通常の都営住宅に申し込むこと自体ができない。単身者向けの「若年者向け住宅」や「シェア型公営住宅」は別枠で募集されるが、競争率は極めて高い。
さらに同居親族要件。ファミリー向けに申し込む場合、申込者と同居する親族がいることが原則だ。婚約者や内縁関係も認められるケースはあるが、事実婚の証明など書類のハードルがある。住民票の続柄・同一世帯の確認は厳格で、後から「単身で住む」ことは認められない。