ネット上の掲示板やSNSでは、若手声優の抜擢に対して「ビジュアル重視の顔採用ではないか」「大手事務所によるゴリ押しではないか」といった憶測が散見されます。しかし、現場のキャスティング実態を検証すると、この俗説は大きな誤解であることが分かります。
現在のアニメオーディションは、まず名前や所属を伏せた状態で行われるブラインドのテープオーディションが主流です。1つのヒロイン枠に対して300人から500人規模のボイスサンプルが集まり、その中から純粋に声質と芝居の適性だけで十数名に絞り込まれます。
その後のスタジオオーディションを経て最終決定されるため、どれほどルックスが優れていても、制作陣が求めるキャラクター像と声の演技が合致しなければ合格することは不可能です。ビジュアルが評価されるのは「ハイレベルな演技審査を通過した後の付加価値」に過ぎず、基礎技術を持たない声優が主演を務め続けられるほど甘い業界構造ではありません。