音楽室の重い扉の向こうからは、息の揃った圧倒的なハーモニーが漏れ出していた。全国大会の常連としても知られる吹奏楽部は、越南の象徴的な存在の一つだ。パート練習で妥協のない意見交換を交わす部員たちの眼差しは、高校生というよりも職人のそれに近い。
だが、強いのは文化部だけではない。ハンドボール部、バドミントン部、陸上競技部など、県内トップクラスの実力を誇る運動部がひしめき合っている。限られた敷地と時間の中で、どの部活も無駄のない効率的な練習メニューを組む。ダラダラと長くやるのではなく、短時間で強度を最大化する知恵が、先輩から後輩へと自然に引き継がれているのだ。
「部活で全力を出し切るからこそ、机に向かったときに迷わずスイッチが入る」。ある運動部のキャプテンは汗を拭いながらそう笑った。その屈託のなさに、この学校が持つエネルギーの源泉を見た気がした。