分子式と組成式の違いを完全解明!水と食塩から見抜く化学式の本質

分子式と組成式の違いを完全解明!水と食塩から見抜く化学式の本質

分子式と組成式の違いを完全解明!水と食塩から見抜く化学式の本質の要点や背景をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

化学で用いられる「化学式」という言葉は、物質の構成を表す表記法の総称(アンブレラ・ターム)です。高校化学および大学入試で整理しておくべき表記法には、分子式や組成式に加えて「実験式」「示性式」「構造式」が存在します。

化学式の種類定義と表記ルール代表的な具体例適用される物質の条件分子式1分子を構成する原子の種類と正確な実数を表記$H_2O$, $CO_2$, $C_2H_4O_2$(酢酸), $C_6H_{12}O_6$(グルコース)気体・液体・分子結晶など、独立した分子を作る物質組成式
(実験式)
物質中の構成元素の割合を最も簡単な整数比で表記$NaCl$, $CaCl_2$, $Cu$, $SiO_2$, $CH_2O$(酢酸・糖の組成式)イオン結晶、金属結晶、共有結合結晶、高分子化合物示性式分子の特性を決める官能基($-OH$, $-COOH$ 等)を抜き出して表記$CH_3COOH$(酢酸), $C_2H_5OH$(エタノール)有機化合物全般(化学的性質を直感的に示す場合)構造式原子同士の結合の手(価標)を線で結び、立体的・平面的な繋がりを明示$H-O-H$, $O=C=O$, $CH_3-C(=O)-OH$分子化合物の異性体判別や反応経路の解析時

特に有機化合物において、この区別は極めて重要です。例えば「食酢」の主成分である酢酸の場合、構成元素の最小比である組成式は「$CH_2O$」、分子1個に含まれる全原子を数えた分子式は「$C_2H_4O_2$」、カルボキシ基($-COOH$)という酸性を示す官能基を際立たせた示性式は「$CH_3COOH$」となります。目的に応じてひとつの物質が複数の表記を持つ点に留意が必要です。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。