春を迎えて気温が上昇すると、そら豆は急激に枝を伸ばし始めます。この時期の作業精度が、収穫量と実の大きさを決定づけます。
1. 側枝の整枝(間引き)
春先(3月上旬〜中旬)、主枝の基部から多数の側枝が放射状に伸びてきます。太くて節間が詰まった元気な側枝を1株あたり5〜6本残し、細い枝や内側に向かって伸びる貧弱な無効枝は地際からハサミで切り取ります。枝数を限定することで、すべての側枝に日光を行き渡らせ、養分の分散を防ぎます。
2. 主枝・側枝の摘心やり方
草丈が60〜70cmに達した頃(または下から10〜12節目まで花が咲き進んだ頃)、伸び続ける枝の先端(成長点)をハサミで5〜10cmほど切り落とします。これが「摘心(てきしん)」です。
摘心を行う理由は明確に2つあります。
- 実への養分集中:上部の未熟な花や新芽への栄養供給を遮断し、下部に着いた莢をパンパンに肥大させるため。
- 害虫の温床遮断:アブラムシは柔らかい新芽の先端部(成長点)に集中して寄生します。先端を物理的に切り落とすことで、繁殖場所を根本から奪うことができます。
3. 倒伏を防ぐ強固な支柱立て
そら豆の茎は中空で非常に柔らかく、実が肥大して頭重になると、春の強風や降雨で簡単に倒れて根元からポキリと折れてしまいます。整枝が終わった3月中に、株の周囲を囲むように支柱を立てます。
四隅に長さ120〜150cmの支柱を垂直に立て、地上30cm、60cm、90cmの3段階の高さで麻紐やビニール紐をぐるりと張り巡らせます。枝が外側に広がって倒れるのを紐で支える「囲い支柱(あんどん仕立て)」にすることで、風通しと採光を確保できます。
4. 追肥のタイミングと施肥設計
追肥は以下の2回に分けて実施します。
- 1回目(2月下旬〜3月上旬):越冬後、新芽が動き出すタイミング。化成肥料を1株あたり10g程度(プランターならスプーン1杯程度)株元から離れた場所に施し、軽く土寄せします。
- 2回目(4月上旬〜中旬):開花が本格化し、小さな莢が見え始めたタイミング。実の肥大を促すため、リン酸・カリ成分を主体とした追肥を行います。