ギャグマンガ日和の松尾芭蕉はなぜ愛される?曽良との逆転劇と神回を解剖

ギャグマンガ日和の松尾芭蕉はなぜ愛される?曽良との逆転劇と神回を解剖

ギャグマンガ日和の松尾芭蕉はなぜ愛される?曽良との逆転劇と神回を解剖について押さえておきたい 理由を厳選して解説いたします。

作中で描かれる「奥の細道」の旅路程は、全編が神回と呼ぶにふさわしい不条理劇の連続です。ここでは、ファンの間で伝説として語り継がれる代表的エピソードと、芭蕉が絞り出した迷俳句・名言を厳選して振り返ります。

アニメ第1期から語り草となっているのが、「奥の細道 旅立ち」です。旅の出発にあたり、歴史に残る感動的な句を詠もうと意気込む芭蕉ですが、極度のプレッシャーから頭がショート。「松島や ああ松島や 松島や」という有名な句を彷彿とさせつつも、最終的にひねり出したのは、およそ俳聖とは程遠い支離滅裂な迷句でした。そこへ間髪を入れず炸裂する曽良の冷徹なツッコミとフライングボディプレスは、シリーズの方向性を決定づけました。

また、旅の途中で体調を崩した芭蕉が、曽良に看病を乞うものの「おにぎりに石を仕込まれる」「ただの雑草を食べさせられる」といった拷問紛いの扱いを受けるエピソードや、ライバル俳人を意識するあまり奇行に走るエピソードなど、枚挙に暇がありません。

エピソード名 / 句作中の詳細・展開史実・元ネタとの差異編集部の見解・見どころ奥の細道 旅立ち編旅立ちの句が浮かばず錯乱し、曽良から容赦ない肉体言語で制裁を受ける。史実では「行く春や 鳥啼き魚の 目は泪」と情緒豊かに詠まれた。芭蕉シリーズの原点。うえだゆうじ氏の絶叫が伝説の幕開けを告げた。曽良のマイペース旅芭蕉を置いてきぼりにして一人で旅を満喫する曽良と、這いつくばって追う芭蕉。曽良は本来、旅の会計や宿の手配を一手に担う忠実な同行者。主従の力関係が不可逆であることを決定づけた不朽のサディスティック回。句:「草深き 宿の煙の すさまじさ」等季語や風情を無視し、目の前の苦痛や保身、愚痴を五七五に無理やり落とし込む。侘び寂びの極致とされる「蕉風俳諧」の哲学。形式だけをなぞって中身が極限まで俗悪という、増田文学の真骨頂。
渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。