作中で描かれる「奥の細道」の旅路程は、全編が神回と呼ぶにふさわしい不条理劇の連続です。ここでは、ファンの間で伝説として語り継がれる代表的エピソードと、芭蕉が絞り出した迷俳句・名言を厳選して振り返ります。
アニメ第1期から語り草となっているのが、「奥の細道 旅立ち」です。旅の出発にあたり、歴史に残る感動的な句を詠もうと意気込む芭蕉ですが、極度のプレッシャーから頭がショート。「松島や ああ松島や 松島や」という有名な句を彷彿とさせつつも、最終的にひねり出したのは、およそ俳聖とは程遠い支離滅裂な迷句でした。そこへ間髪を入れず炸裂する曽良の冷徹なツッコミとフライングボディプレスは、シリーズの方向性を決定づけました。
また、旅の途中で体調を崩した芭蕉が、曽良に看病を乞うものの「おにぎりに石を仕込まれる」「ただの雑草を食べさせられる」といった拷問紛いの扱いを受けるエピソードや、ライバル俳人を意識するあまり奇行に走るエピソードなど、枚挙に暇がありません。