無数の選択肢が存在する渋谷において、「本当に美味しい店」を特定するには、看板料理ごとの専門性と厨房の火力を検証する必要があります。編集部が覆面調査と関係者へのヒアリングを重ねて導き出した、外せない代表格の輪郭がこちらです。
まず、鶏肉のしっとり感と門外不出のタレで圧倒的な支持を集めるのが、桜丘町方面に位置する渋谷タイ料理カオマンガイ名店の系譜です。大釜で鶏の出汁と生姜、ニンニクとともに炊き上げられたジャスミンライスは、米粒一つひとつに濃厚な旨味が染み渡っています。現地の大衆食堂をそのまま切り取ってきたような銀色のステンレス皿で提供される一皿は、余計な調味料に頼らない素材本来の力強さを証明しています。
次に、パンチのある刺激を求めるファンを惹きつけてやまないのが、道玄坂や宇田川町の地下街で味わえる渋谷タイ料理ガパオライス激辛です。本場タイの激辛生唐辛子「プリック・キー・ヌー」を惜しみなく使い、粗挽きの豚肉や鶏肉をホーリーバジルとともに超強火で一気に炒め上げます。半熟のカイダーオ(目玉焼き)の黄身を崩しながら口に運んだ瞬間に広がる鮮烈な香りと鋭い辛味は、中毒性抜群の完成度を誇ります。
さらに、麺料理においてはタマリンドペーストの自然な甘酸っぱさとパームシュガーのコクが決め手となる渋谷タイ料理パッタイ本格派を外せません。乾麺を絶妙なアルデンテで戻し、自家製タレ、桜エビ、厚揚げ、ニラ、クラッシュピーナッツとともに鉄鍋で香ばしく炒め合わせた一品は、チェーン店では決して真似のできない立体的な風味を醸し出しています。