インターネット上では「野菜は冷凍すると栄養が破壊されてスカスカになる」という言説が散見されますが、オクラに関してこれは科学的な誤解です。
独立行政法人や食品研究機関の分析データによれば、「オクラ冷凍栄養価」において、主要な栄養素であるβ-カロテン、カリウム、食物繊維、葉酸などは冷凍庫内(-18℃)で約1ヶ月保存しても85〜95%以上の高い水準で保持されます。水溶性のビタミンCに関しても、茹で時間を15秒以内に抑える、あるいは生冷凍を選択することで、長時間の冷蔵保存による自然減少よりも高い残存率を記録します。
さらに注目すべきは、オクラ特有の粘り成分であるペクチン(水溶性食物繊維)などの働きです。前述の通り、冷凍によって細胞壁に適度な隙間ができるため、細かく刻んで水分と合わせると、生のオクラよりも粘り成分が素早く外へ溶け出しやすくなるという物理的なメリットが生まれます。つまり、胃腸の粘膜保護や食後血糖値の急上昇を抑える目的でオクラを摂取する場合、冷凍保存はむしろ効率的な摂取方法と言えます。