激戦の末に勝敗を決定づけた要因は何だったのか。報道各社の取材データやテレビ制作関係者の証言を総合すると、紅白どっちが勝った決定的な理由には、後半戦における「曲順の構成力」と「リアルタイム投票の集中」が深く関係しています。
近年の紅白歌合戦では、第2部の後半、いわゆる「22時以降のブロック」に各組の主力アーティストや特別企画が集中して配置されます。視聴者投票は番組全編を通して加算される視聴時間に応じた投票権(デジタルボール)を最後に行使する仕組みであるため、最終歌唱ブロックから大トリにかけてのパフォーマンスの熱狂が、投票行動へ直結する心理的ダイナミクスが働きます。
特に勝者の決め手となったのは、SNS上のファンダムによる組織的な応援投票と、茶の間でじっくり鑑賞していたライト層を圧倒したシンガーの歌唱力です。当時の特番インタビューやアーティスト本人の生の声でも語られた通り、「会場全体を巻き込む圧倒的なグルーヴと連帯感」が生まれた瞬間、審査員席の挙手とデータ放送のバロメーターが一気に同一方向へと傾きました。大トリを務めたアーティストの放つ存在感が、迷っていた浮動票を一気に引き寄せた形です。