かに地獄新橋店を語る上で外せない根幹が、一般的な居酒屋とは一線を画す蟹地獄グラム売りシステムです。客席に案内された後、客は店内に設置された巨大なショーケースや生簀へと足を運びます。そこには北海道をはじめ各地から直送されたズワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、花咲ガニなどが所狭しと並び、客自身がトングで好みの個体を指定します。
選んだカニはその場でスタッフによって秤に乗せられ、100グラム単位の単価に基づいて価格が算出されます。カニの種類や時期ごとの相場によりグラム単価は変動するものの、実物の重さと価格を確認した上で調理法(刺身、浜茹で、炭火焼きなど)を指定できる明朗会計なプロセスが採用されています。「脚の太いタラバを香ばしく焼いてほしい」「味噌が詰まった毛ガニを茹でたてで味わいたい」といった細かなリクエストに職人が直火で応えるライブ感は、まさに市場直結の臨場感そのものです。
さらに店内の熱気を一気に最高潮へ引き上げるのが、不定期に開催される名物の「競り(セリ)」イベントです。店内にけたたましく鐘が鳴り響くと、スタッフが威勢の良い掛け声とともに特大のカニや希少な魚介を一斗缶に乗せて登場します。客席全体を巻き込んだ競り落としがスタートし、通常価格の半値近くから競りが始まることも珍しくありません。威勢よく手を挙げた客が競り落とした瞬間の店内の一体感と歓声は、単なる外食を超えたエンターテインメント体験として高く評価されています。