作品内外で議論が尽きないのが、杉下右京 引退説と、それに伴う相棒 後継者 候補の存在です。
劇中における杉下右京の階級は警部。警視庁特命係という窓際部署に追いやられながらも数々の難事件を解決してきました。警察官の定年延長規定(65歳定年制の段階的引き上げ)を考慮しても、年齢設定上、右京はとっくに実年齢の定年ラインに達しています。物語内でも「警視庁幹部が右京をどう処遇するか」「ついに特命係が廃止されるのか」というプロットが頻繁に描かれてきました。
そこで浮上するのが「右京の後継者を立ててドラマをリニューアルするのではないか」という仮説です。過去には東出昌大、町田啓太、坂口健太郎、あるいは女性相棒として仲間由紀恵などの名が取り沙汰された時期もありました。しかし、現場の制作幹部や脚本陣の認識は極めて冷徹です。
「『相棒』というフォーマットは、水谷豊という稀代の名優の身体性と台詞回し、立ち振る舞いがあって初めて成立している。右京以外の人物が特命係の主座に座った瞬間、それは別の刑事ドラマになってしまう」
芸能関係者の間でも、「水谷豊の降板=番組自体のグランドフィナーレ」という認識が完全に一致しており、主演交代によるシリーズ延命の線はほぼゼロに近いというのが業界の定説です。