「御用改めである」の真相!新選組池田屋事件の史実セリフと元ネタの全貌

「御用改めである」の真相!新選組池田屋事件の史実セリフと元ネタの全貌

「御用改めである」の真相!新選組池田屋事件の史実セリフと元ネタの全貌を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を凝縮して配信します。

ネット上の言説や一般的な歴史ファンの間で頻繁に見られる誤解として、「新選組は池田屋事件の段階で、京都の正規警察組織として完全な捜査権限を持っていた」というものがあります。しかし、これは明確な歴史的誤認です。

当時、京都の正規の治安維持権限を持っていたのは「京都町奉行所」および「京都所司代」でした。新選組は会津藩主・松平容保が京都守護職に就任した際に集められた、身元も不確かな浪士たちの寄り合い所帯に過ぎませんでした。会津藩の「預かり」という非正規部隊であり、京都町奉行の与力・同心たちからは「壬生浪(みぶろ)」と蔑まれ、蔑視の対象となっていたのです。

つまり、池田屋事件当夜において、彼らが発した「御用」という言葉は、絶対的な既得権益としての警察権ではなく、「我々は会津藩主、ひいては朝廷と幕府の信任を受けた正当な治安部隊である」と敵味方双方に誇示するための、背水の陣の叫びでもありました。身分の低さに対するルサンチマンと、公儀の刃として存在を証明したいという承認欲求が、あの突入劇の原動力となっていた事実は見落とされがちな盲点と言えます。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。