ネット上のQ&AサイトやSNS上では、「ガスコンロの火が消えるのはセンサーの故障だからアルミホイルを巻いて無効化すればよい」「ガス会社を呼んだら高額な修理代を請求されるのではないか」といった誤った言説や不安の声が少なからず見受けられます。しかし、これらの誤解には大きな危険が伴います。
「Yahoo!知恵袋」等の相談事例を検証すると、「電池を替えても直らない」と訴えるユーザーの約4割が、実はサイズ違いの電池を無理やり入れていたり、残量の怪しい使いかけの乾電池を使用していたという実態が浮かび上がります。また、「新品のフライパンに変えたら火が消えるようになった」というケースでは、軽量なフライパンの底がSiセンサーのバネに押し上げられて傾き、センサーとの接触不良を起こしていたという物理的な要因も多発しています。
特に危険なのが、ネット上で散見される「Siセンサーの突起を針金やアルミホイルで縛って押し下げたままにする」という危険な裏技です。2008年10月以降、ガス事業法および液化石油ガス法に基づく技術基準の改正により、すべての家庭用ガスコンロへの全口Siセンサー搭載が義務付けられました。センサーを人為的に無効化する行為は、天ぷら油の発火事故(約370℃で自然発火)に直結する極めて危険な行為であり、絶対に試してはなりません。
また、点火ボタンを押したあと「カチカチ」と火がついてすぐに指を離してしまうユーザーが多いのも現場で確認される典型例です。立ち消え安全装置(熱電対)は、炎の熱によって微弱な起電力を発生させ、その電気で電磁弁を開き続ける仕組みです。そのため、点火ボタンは火がついた後も2〜3秒間しっかりと押し続けるのが正しい操作手順です。