テレビ業界衰退の決定打!広告費逆転と制作費削減が暴く舞台裏

テレビ業界衰退の決定打!広告費逆転と制作費削減が暴く舞台裏

テレビ業界衰退の決定打!広告費逆転と制作費削減が暴く舞台裏にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

インターネット上では「テレビ業界はオワコン」「数年内に消滅する」といった過激な言説が散見されます。しかし、メディア産業の客観的な構造を分析すると、この「テレビ完全消滅論」にはいくつかの決定的な盲点と誤解が存在します。

第一に、圧倒的な同時接続性と社会的インフラ機能です。巨大地震や台風などの災害報道、あるいはWBCやサッカーワールドカップ、オリンピックといった国家的スポーツ中継において、数千万人規模の国民へ遅延なく高精細映像を一斉配信できるインフラは、現在のインターネット配信網(サーバー負荷や回線制限の問題)だけでは完全に代替できません。

第二に、コンテンツ制作の一次情報源としての影響力です。YouTubeの切り抜き動画やネットニュースの多くは、テレビ番組や新聞・通信社の取材データを出典として成立しています。数カ月にわたる調査報道や大規模な取材体制を維持できる資金力・取材力において、依然としてテレビ局は国内屈指のコンテンツプロバイダーです。

さらに、公式見逃し配信サービス「TVer」の月間アクティブユーザー数(MAU)は3,500万規模を突破し、コネクテッドTV(テレビ受像機のネット接続)経由での再生比率が5割を超えるなど、TVerを中心とした配信ビジネスの収益化は着実に進展しています。地上波の電波ビジネスが縮小する一方で、「放送と通信の融合によるIP(知的財産)ビジネス・海外フォーマット販売」へ脱皮できるかどうかが、各局の明暗を分ける分岐点となっています。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。