裁判の審理や捜査関係者への取材を通じて明らかになったすすきの事件の犯行理由と真相は、被害者への強い復讐心と、瑠奈被告自身の肥大化した自己防衛意識の産物でした。田村瑠奈と被害者の関係は、わずか2回の接触に過ぎませんでしたが、被告にとってその侵襲的な体験は自己の存在を脅かす許しがたいトラウマとなっていたと供述されています。
検察側の冒頭陳述や供述内容によると、瑠奈被告は「合意のない性被害を受けた」「身体を汚された」という強い被害妄想的怒りを募らせていました。さらに不可解なのは、単に殺害するだけでなく「頭部を持ち去る」という残虐な行動です。これについて瑠奈被告は、自身の中に存在する別の人格(「シンシア」などと呼称)の指示であった旨をほのめかしており、被害者の生命を奪うだけでなく、頭部をトロフィーのように私有・支配することで自らの尊厳を回復しようとした特異な心理が窺えます。
自宅の浴室からは、腐敗を防ぐ処置が施された頭部が発見され、目や舌に損壊が加えられたビデオ映像が押収されました。これらの客観的証拠は、犯行が突発的な激情によるものではなく、冷徹な計画性と異常な執着心に基づいて実行されたことを雄弁に物語っています。