福田吉兆の復帰戦となったインターハイ神奈川県予選決勝リーグにおいて、最も火花を散らしたのが湘北高校の桜木花道とのマッチアップでした。ふたりの間には、単なる対戦相手を超えた奇妙な共通点と対抗心が渦巻いていました。
ともに高校から本格的にバスケットボールを始めたキャリアの浅い選手であり、驚異的な身体能力と貪欲なまでの自己顕示欲を秘めている点において、両者は鏡像関係にありました。試合前半、福田は変幻自在のインサイドプレーと圧倒的な得点感覚で桜木を翻弄します。桜木がコート上でプライドをズタズタにされ、頭部から流血して一時ベンチへ退くほどの屈辱を味わわせた場面は、読者に強烈なインパクトを残しました。
しかし、後半に入ると桜木の類まれな成長スピードと驚異的なリバウンド能力が覚醒し、今度は福田が守備の穴を突かれて圧倒される展開へと逆転していきます。試合終了後、勝利に歓喜する湘北陣営の陰で、コートに立ち尽くし涙を流す福田の姿は、勝利への執念と敗北の残酷さを如実に物語っていました。ネット上のファンコミュニティや読者投票でも「スラムダンク史上最も泥臭く、エモーショナルな名勝負」として語り継がれています。