2024年12月1日、東京宝塚劇場公演『記憶にございません!/Tiara Azul -Destino-』の千秋楽をもって宝塚歌劇団を退団した舞空瞳。トップコンビが同時に卒業する「添い遂げ退団」が比較的多かった近年の星組において、トップスター・礼真琴を残しての単独退団は、発表当時に大きな驚きをもって受け止められました。
ファンの間では「なぜこのタイミングだったのか」「同時退団ではなかった理由は何か」と様々な憶測が飛び交いましたが、退団会見で本人が語った言葉にその答えが集約されています。舞空瞳は、2019年の星組トップ娘役就任から5年以上にわたりトップ娘役の重責を果たし続けました。数々の大作や難役に挑む中で「娘役としてこれ以上ないほど充実した日々を過ごし、やり切った」という達成感が、自らの意志で卒業を決意する最大の理由でした。
退団の意思を最初に伝えた際、相手役の礼真琴は彼女の想いを真摯に受け止め、「なこちゃん(舞空瞳)が自分で決めたタイミングなら、全力で応援する」と温かく背中を押したと明かされています。長年コンビを組み、互いを高め合ってきたふたりだからこそ、形式的な同時退団に縛られることなく、それぞれのキャリアと決断を尊重し合えた円満な卒業劇だったことが分かります。