日本のテレビ史を語る上で欠かせない名物番組、それが日本テレビ系列で放送されていた火曜サスペンス劇場だ。
1980年代から2000年代にかけて、お茶の間の夜を独占した黄金期。その中心で数々の名作を牽引したのが彼だった。事件の謎を追う探偵役や刑事役として見せる誠実な眼差しは、老若男女を問わず深く愛された。一方で、同じような役柄が続くことへの苦悩や、フォーマット化された演出に対する葛藤も少なからず存在していたという。しかし彼は、与えられた枠組みの中で常に一工夫を凝らし、登場人物の人間性を立体的に描き出すことにこだわり続けた。