地盤沈下による建物への影響と傾きは、住民の心身と家屋の構造に深刻なダメージを与えます。建物がわずか6/1000(約0.34度)傾くだけでも、めまいや頭痛、吐き気、睡眠障害といった健康被害が生じるリスクが高まります。
日常空間で確認できる危険なサインには次のようなものがあります。
- ドアや窓の建て付けが悪くなり、勝手に開閉したり隙間風が入ったりする
- 基礎コンクリートや外壁に斜め方向のヘアクラック(ひび割れ)が走っている
- 床に置いたビー玉や円柱状のペンが特定の方向へ転がる
- 敷地内の犬走り(建物の周囲の土間コンクリート)やブロック塀と地面の間に隙間ができている
特に注意すべきは軟弱地盤の上に建つ住宅です。軟弱地盤の見分け方として有効なのは、過去の土地履歴の確認です。古くから「田・沼・池・谷・深・柳」など水に関する漢字がつく地名や、旧河川敷、埋立地、造成盛土のエリアは地盤が柔らかい傾向にあります。近年の被害事例でも、集中豪雨で地中水位が急激に変化した後に盛土造成地が不同沈下を起こし、外壁崩落に至った例が報告されています。