この調理ムーブメントをハード面から力強く支えているのが、日本のものづくり技術だ。なかでも、愛知ドビーが手がける国産鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」は、フタと本体の密閉精度を0.01ミリ単位で追求したことで、素材の水分を一切外に逃がさない無水調理の金字塔となった。
熱伝導性と保温性に優れた高機能鍋の登場によって、従来の鍋では焦げ付きやすかった水分無しの調理が、誰でも失敗なく安全に行えるようになった。鍋自体が遠赤外線効果を発揮し、玉ねぎの芯までじっくりと熱を通すことで、素材自体の糖度を極限まで引き出す道具の進化が、家庭の味をワンランク上の領域へ押し上げている。