1973年、フレーベル館の月刊絵本から産声を上げた『あんぱんまん』。原作者のやなせたかし氏が飢餓や孤独という痛切な体験を背景に描いたその哲学は、1988年に日本テレビ放送網でアニメ『それいけ!アンパンマン』の放映が始まり、トムス・エンタテインメントによる躍動感あふれる映像化を経て、日本中の子どもたちの心の拠り所となった。
自らの顔をちぎって飢えた者に差し出すという、児童文学の歴史においても類を見ない自己犠牲のヒーロー。その象徴である丸い顔のパンは、日本の製パン業界におけるキャラクターパンの原点にして最高峰として君臨し続けている。