ネット上では事故が起きるたびに「なぜ名鉄はすぐに止まるのか」「復旧が遅すぎる」といった感情的な批判が飛び交いますが、これには鉄道構造上の根深い誤解が含まれています。
第一に、名鉄はJR東海道線と激しいシェア争いを繰り広げてきた歴史的経緯から、市街地のきめ細かな需要を拾うために踏切数が非常に多い構造的特徴を持っています。高架化工事が順次推進されているものの、全線にわたる立体交差化には膨大な歳月と予算を要するため、外部要因による踏切支障リスクをゼロにすることは極めて困難です。
第二に、SNSで拡散される「死亡事故らしい」「車両が大破した」といった扇情的な投稿には、推測や過去の事故画像の転載が混入しているケースが少なくありません。恐怖心や怒りを煽る不正確な情報に踊らされ、不要なパニックに陥ることは最も避けるべき事態です。一次情報の発信元が一般個人の目撃談である場合は、公式が発表する事態のフェーズと突き合わせる冷静さが求められます。