ネット上では「熱海は高級旅館ばかりでビジネスホテルが全くない不毛地帯」と語られることがあります。しかし、この言説には一定の誤解が含まれています。利用者が知っておくべき盲点は以下の3点です。
第一に、「宿泊特化型ホテルがないわけではなく、ハイシーズンに満室になるスピードが異常に早い」という点です。熱海駅周辺には「プリンス スマート イン 熱海」をはじめ、海沿いに「ホテルリブマックス熱海」「ホテルリブマックス熱海妙法華寺前」などのビジネスホテルが実際に稼働しています。しかし、総客室数が東京や横浜などの大都市に比べて圧倒的に少ないため、週末や花火大会の開催日には数ヶ月前から予約が埋まり、「検索しても出てこない=存在しない」と錯覚されてしまうのです。
第二に、ダイナミックプライシング(価格変動制)の振れ幅の大きさです。平日は東横インと同等水準の7,000円台で泊まれる部屋が、土曜日や連休前夜には2.5倍〜3倍以上に跳ね上がります。東横インは会員価格を含め年間を通じた価格の安定性(上限の低さ)が最大の武器ですが、熱海の一般ホテルは需要に応じて価格を極限まで引き上げるため、タイミングによって「高すぎて泊まれない」という印象が定着しています。
第三に、「熱海駅から海側ホテル街への移動コスト・体力的負担」の盲点です。地図上では徒歩15分程度に見える海沿いの格安ホテルも、熱海特有の強烈な高低差があるため、行きは急な下り坂、帰りは過酷な上り坂となります。キャリーバッグを持った移動は想像以上に体力を消耗するため、バスやタクシー(片道約800円〜1,000円)を利用すると、実質的な宿泊コストが嵩んでしまう点に注意が必要です。