大阪府が導入した私立高校授業料の完全無償化(所得制限の完全撤廃)は、公立高校入試の地図を塗り替えました。学費の壁が取り払われたことで、「公立が駄目なら私立へ」という心理的抵抗が消え去り、上位公立校の倍率動向にも変化が現れています。
近年の大阪府立生野高校倍率推移を注視すると、志願倍率は1.15倍〜1.35倍の範囲で推移しています。隔年現象による多少の波はあるものの、定員割れを起こすような事態は一切ありません。倍率が1.2倍前後で落ち着く年であっても、不合格となる約60〜70人は「私立難関コースに合格済みのハイレベル層」である点に注意が必要です。
そこで重要になるのが生野高校併願私立校のセ定です。男子であれば清風南海(特進・S特進)や明星(文理選抜)、清教学園(S特進)。女子であれば四天王寺や清風南海、清教学園が定番の受け皿となります。また、共学校として勢いのある桃山学院の「S英数コース」や近畿大学附属の「Super文理コース」を併願し、特待生資格を勝ち取った上で生野に挑むパターンが王道ルートです。
「私立無償化の恩恵があるからこそ、滑り止めの私立に納得した上で、強気で生野高校のC問題にぶつかる」という受験生が増加しており、受験者の学力下限が底上げされる現象が起きています。