二人の出会いは、2001年に放送されたNHKドラマ『光の帝国』での共演にさかのぼります。当時、中村勘九郎(当時は二代目中村勘太郎)は19歳、前田愛は17歳でした。互いに幼少期から芸能界という厳しい現場で生きてきた者同士、言葉を交わすなかで深い共感を覚えたことが交際のきっかけだったと報じられています。
歌舞伎界の名門の御曹司と人気女優という立場でありながら、二人の交際は派手なスクープを追う週刊誌を寄せ付けないほど誠実で静かなものでした。約8年間という長期にわたる交際期間中、前田愛は青山学院大学国際政治経済学部に進学して学業を修める一方、勘九郎の舞台に足繁く通い、歌舞伎の基礎知識やしきたりについて自発的に学び続けていました。
2009年4月に婚約を発表し、同年10月に都内のホテルで開かれた結婚披露宴には、各界から約600人もの著名人が参列しました。会見で勘九郎が見せた満面の笑みと、前田愛の覚悟に満ちた受け答えは、当時大きなニュースとなりました。義父となる十八代目中村勘三郎も彼女の誠実な人柄を絶賛し、実の娘のように温かく中村屋へと迎え入れた経緯があります。