石鯛という最高級食材のポテンシャルは、刺身用のサクだけに留まらない。頭部や背骨にこびりついたアラ(あら)には、上質なコラーゲンと深みのある出汁が凝縮されている。頭部は中央から力強く二つ割りにする「兜割り」を施し、熱湯を回しかけて霜降り処理を行う。血汚れや残存する汚れを冷水で丁寧に洗い流すことが、臭みのない澄んだ出汁を取る絶対条件だ。
このアラを昆布出汁とともにじっくり煮込めば、濃厚な旨味が溶け出した絶品のあら汁や潮汁が仕上がる。また、煮付けにすれば頬肉やカマの締まった肉質を堪能できる。一尾の魚を一切無駄にせず、命の恵みを隅々まで味わい尽くす姿勢こそ、日本の魚食文化が誇る美学と言えるだろう。 (出典: 石鯛 捌き 方(Yahoo!ニュース))
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