インターネットやSNSを開くと、特定の有名俳優や大物歌手、人気タレントの実名を挙げ、「実は信者ではないか」「教団関係者と秘密裏に交友がある」といった情報が幾度となく拡散される。こうした噂が絶えない背景には、過去に実在した巨大なスキャンダルの記憶と、新興宗教が芸能人の持つ強い発信力を広告塔として利用してきた歴史がある。
なぜこれほどまでに特定の芸能人と教団の関係が噂されるのか。最大の要因は、かつて昭和から平成にかけて、トップアイドルが教団の宣伝活動やイベントに大きく関与していた事実が存在するからだ。その強烈な原体験が国民の記憶に刻み込まれているため、現在でも「少しでも新興宗教と接点がありそうな言動」や「特定の政治家・団体との共演」が見られるだけで、即座にネット上で実名が取り沙汰される連鎖が生まれている。
しかし、現在出回っている噂の多くを精査すると、事実に基づかない推測や不発の都市伝説が極めて多い。単にイベントで挨拶をしただけ、あるいは知人の紹介でパーティーに同席しただけの写真が流出し、それが「信者確定」として尾ひれをつけて拡散するケースも後を絶たない。実名が囁かれる背景には、真実とデマが混然一体となった現代のネット社会特有の情報の歪みが存在する。