熱狂的なファンを抱えていたにもかかわらず、運営の背後では冷酷な経営数字が重くのしかかっていた。2017年に約2億5000万ドルでZenlyを買収した米Snap Inc.は、急速なデジタル広告市場の冷え込みと世界的なインフレの直撃を受け、未曽有の業績悪化に苦しむことになる。
膨大なアクティブユーザー数を誇りながらも、独自の収益化モデルを確立できていなかったZenlyは、大規模な人員削減とコストカットの標的となった。収益を生み出さない成長事業を切り捨て、中核事業へリソースを集中させるという冷徹な事業再編の判断が、世界中のユーザーを困惑させたサービスのシャットダウンへと直結したのである。