言葉の華やかさが注目される一方で、行事が持つ本来の教育的・社会的意義を改めて見直す動きもある。
文部科学省が掲げる学習指導要領において、初等中等教育における学校行事は、集団への所属感や連帯感を深め、自主的・実践的な態度を育てる貴重な機会と位置づけられている。単なる一過性のエンターテインメントではなく、自己肯定感や他者への思いやりを育む場としての役割が期待されているのだ。
この考え方は、近代オリンピックの提唱者であるピエール・ド・クーベルタン男爵の理念にも通じる。「人生にとって大切なのは勝利することではなく、よく戦ったことである」という精神は、勝利至上主義に陥りがちな競技の現場に健全な視点をもたらす。公益財団法人日本スポーツ協会もまた、勝敗の先にある「誰もがスポーツを楽しみ、支え合う文化」の醸成を呼びかけており、スローガンの中にも相互リスペクトを込めたフレーズが増えつつある。