アメリカのFBI(連邦捜査局)は長年にわたり行動科学課を中心に高度なプロファイリング技術を磨き上げてきた。近年、その手法はソーシャルメディアの投稿解析やデジタルフットプリントの自動追跡へと一気に拡張されている。テロや無差別殺傷事件を未然に防ぐ「予防的介入」の実証実験は、一定の成果を上げていると発表された。
だが、その裏側にある実態は決して透明ではない。指定された「高リスク個人」に対する隠密の監視活動や、明確な法的根拠が曖昧なアプローチが人権団体の強い反発を招いている。一度データベースに記録されれば、身に覚えのないレッテルを貼られたまま日常生活を監視されるリスクがつきまとう。安全の確保と個人の自由という永遠の天秤は、かつてないほど激しく揺れ動いている。