リミット体重66.68キロ。プロボクシングにおけるウェルター級は、軽量級のスピードと重量級の破壊力がハイブリッドで要求される最高峰の激戦区だ。欧米や中南米にはこの体格に適したアスリートが無数に存在し、世界的なファイトマネーの高騰も相まって常にハイレベルな猛者たちがタイトルを争ってきた。
日本ボクシングコミッション(JBC)の歴史においても、ミニマム級からフェザー級あたりまでは数多くの世界王者が誕生してきたが、中量級以上の壁はあまりにも高くそびえ立っていた。「日本人にウェルター級のベルトは届かない」という悲観論を打ち破ることは、国内ボクサーたちにとって長年の宿願だったのである。