丸ごと皮を剥いて房ごとに食べたい場合、分厚い外皮を手で無理に剥がそうとすると、皮が途中でちぎれたり爪が痛くなったりします。ネット上やSNSでも話題を呼ぶ「道具を用いた皮剥きテクニック」について、調理現場での再現性を検証しました。
最も手軽で効果が高いのが、オレンジの皮をスプーンで剥く裏技です。まず、オレンジの赤道面(胴体の中央ライン)にぐるりと1周、深さ2〜3mm程度の浅い切れ目を入れます。この際、内部の果肉まで刃を到達させず、外皮と白いアルベド層のみを切るのがポイントです。切れ目にカレースプーンの柄や先端を差し込み、皮の内側に沿わせるようにグリグリとスプーンを滑らせていくと、驚くほど抵抗なく皮と果肉が分離し、オレンジの皮がつるんと綺麗に剥離します。
また、大量のオレンジを処理する際に製菓現場で用いられるのが「熱衝撃(サーマルショック法)」です。オレンジを沸騰した湯に約2分間浸した後、氷水に取って急冷します。外皮と果肉の間にあるペクチン質が熱で分解・軟化し、手でみかんのように簡単に剥ける状態へと変化します。果肉内部までは熱が通らないため、フレッシュな食感とビタミンCを損なう心配もありません。