多くのファンが関心を寄せるのが、「なぜあれほど圧倒的な人気を誇っていた水着グラビア活動を完全に休止したのか」という疑問です。その転換点は、2013年に放送されたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』への出演でした。
主人公の母親の若かりし頃(若き日の天野春子役)を演じた有村架純は、わずかな出演時間でありながら「聖子ちゃんカット」を見事に着こなし、昭和のアイドル像を完璧に体現して日本中の視線を釘付けにしました。この爆発的な認知度の獲得を機に、所属事務所であるフラーム(FLaMme)は、彼女を「国民的本格派女優」へと完全特化させるブランディング戦略へ舵を切ります。
フラームは広末涼子や戸田恵梨香などを輩出してきた名門であり、若手期に雑誌の表紙等で認知を広げた後、ドラマ・映画の主演級へシフトするタイミングでグラビア露出を抑制し、役柄へのノイズを徹底排除する育成手法で知られています。水着姿という強い視覚的記号をあえて手放すことで、「特定のイメージに固定されない、あらゆる役に染まる表現者」としての土台を確立させたのです。結果として、この決断が『映画 ビリギャル』(2015年)やNHK朝ドラ『ひよっこ』(2017年)での大成功へと直結することになりました。