蚊取り線香に火をつけると立ち上る白い煙。煙そのものに殺虫効果があると思われがちですが、科学的な仕組みは異なります。蚊取り線香の先端は約700度〜800度の高温で燃焼しており、その直前にある約200度前後の「熱分解帯」から有効成分が空気中へ気化して漂います。
この主成分となるのが除虫菊のエキスに由来する「ピレスロイド系成分」です。目に見える煙は線香の基材(植物性粉末や木粉など)が不完全燃焼して生じる副産物に過ぎず、防虫・殺虫成分そのものは目に見えない微粒子として空気中へ拡散しています。煙が薄くなったからといって効果が消えているわけではなく、有効成分が空間を満たしていれば蚊に対するノックダウン効果は持続します。