茂木氏の英語を耳にした人がまず抱く疑問が、「ネイティブスピーカーと比べてどの程度の実力なのか」という点です。国際会議や海外メディアの単独インタビューにおける肉声を確認すると、いわゆるジャパニーズ・イングリッシュ特有のイントネーションやアクセントは一定程度残っています。発音そのものをアメリカ人ネイティブと完全に同化させているわけではありません。
しかし、英語圏のビジネスや外交の世界において、発音のネイティブらしさは本質的な評価基準にはなりません。茂木氏の英語の真骨頂は、「淀みのない流暢さ(Fluency)」「論理的で隙のない構文設計」「状況に応じた高度な語彙の使い分け」にあります。相手の発言を瞬時に理解し、間を置かずに的確な論理で反論・提案を組み立てるスピード感は、まさにネイティブのディベート空間で対等に渡り合えるトップクラスの力量です。