日本市場における米国車の象徴的な出来事として記憶されているのが、フォード日本撤退理由です。同社は2016年に収益性の改善が見込めないとして日本事業からの完全撤退を発表しました。撤退の背景には、フィエスタやフォーカスといった欧州フォード開発の優れた小型車を展開していたにもかかわらず、販売網の構築不足と「壊れやすい大排気量車」という過去の固定観念を払拭できなかった点があります。
一方、現在も日本市場で独自のポジションを築いているのが、ステランティス傘下のJeep(ジープ)ブランドです。「ラングラー」や「レネゲード」などは、無骨なアウトドアの世界観と右ハンドル設定、日本のSUVブームが合致し、輸入車販売ランキングの上位に食い込む成功を収めました。
近年のアメ車故障率と耐久性に関しては、米J.D.パワー等の信頼性調査を見ても欧州車と同等水準まで大幅に改善されています。しかし、一度定着したイメージの払拭と、撤退によるリセールバリューや整備拠点への不安が、新車購入の心理的ハードルとして残っています。