Q1:不便益と単なる「使いにくいシステム(改悪)」の違いは何ですか?
A1:決定的な違いは「不便を乗り越えた先にユーザー自身の成長、発見、達成感、愛着といったプラスの価値(益)が発生するかどうか」です。操作が単に分かりにくく、無駄な時間を消費させるだけのものは「不便害」であり、不便益とは根本的に異なります。
Q2:UXデザインやビジネス開発に不便益を組み込む際の第一歩は?
A2:まず提供しているサービスのプロセスを細分化し、「効率化してユーザーを楽にすべき部分」と「あえて手作業や試行錯誤を残して主体性を発揮させる部分」を切り分けることです。すべての工程を不便にするのではなく、体験のハイライトとなるコア部分に意図的な負荷を配置するのが成功の鉄則です。
Q3:日常生活の中で今すぐ実感できる不便益の例はありますか?
A3:スマートフォンの地図アプリを使わずに紙の地図や周囲の看板を頼りに目的地へ歩いてみる、あるいは完成品の惣菜ではなくスパイスからカレーを作ってみるなどの体験が挙げられます。前者は街の地理感覚や思わぬ名店の発見につながり、後者は調理技術の向上や格別の満足感という恩恵をもたらします。