広大な平野が広がる北海道の十勝地方。冷涼な気候と清らかな水、肥沃な大地に恵まれた中札内村に、株式会社花畑牧場の本拠地はある。極上のスイーツを生み出す条件は揃っていたが、最初からすべてが順風満帆だったわけではない。
開発の契機は、余剰乳をいかに価値あるプロダクトへ昇華させるかという泥臭い試行錯誤だった。通常のキャラメル作りの常識を覆し、煮詰め時間をミリ単位・秒単位でコントロールする。火加減ひとつで固まりすぎたり、逆に液体に戻ってしまう。職人たちが銅鍋の前に張り付き、手作業で木べらを回し続ける日々。気の遠くなるような失敗の積み重ねの果てに、奇跡の「生」食感が産声を上げた。