伸びすぎた松の剪定で枯らすな!木を小さく仕立て直す切り戻しの極意

伸びすぎた松の剪定で枯らすな!木を小さく仕立て直す切り戻しの極意

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庭木の剪定において、サクラやケヤキなどの落葉樹であれば、太い幹を途中で切断しても胴吹き芽(幹から直接吹く新芽)によって再生することが珍しくありません。しかし、針葉樹である松に同じ感覚でノコギリを入れると、取り返しのつかない事態を招きます。松の木における強剪定のデメリットは、単に見た目が損なわれるだけでなく、樹木そのものの生命活動を完全に停止させてしまう点にあります。

ネット上の相談窓口や造園業者のもとには、「伸びすぎた松を小さくしようとして太枝を丸坊主に切り落としたら、翌春にそのまま枯れてしまった」という松の切り戻し失敗事例が毎年数多く寄せられています。松の葉は養分を生成する光合成工場であると同時に、根から水分を吸い上げるポンプの役割を果たしています。緑の葉が残っていない枝元まで切り詰めてしまうと、樹液の循環が途絶え、その枝への水分供給が永久に遮断されます。これが、松の剪定で枯れる最大の理由です。

幹や太い枝を強く切り落とす行為は、大量の樹脂(松脂)の流出を招き、樹勢を一気に衰退させます。そこへマツノマダラカミキリなどが媒介する「松枯れ病(材線虫病)」や害虫が侵入すれば、わずか数ヶ月で大木全体が茶色く変色し、完全な枯死に至ります。暴れた松を小さくするためには、「一度に切る」のではなく「段階的に追い込む」という長期的な視野が求められます。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。