保育現場や家庭で歌われる際、1番ばかりが繰り返される傾向にありますが、「鬼のパンツ」には明確な2番の歌詞が存在します。1番と2番の構造を比較すると、子どもを飽きさせない巧みなリフレインと呼びかけの構成が浮かび上がってきます。
1番では「トラの毛皮でできている」「強いぞ」「10年はいても破れない、5年はいても破れない」と、パンツの圧倒的なスペックと機能性がコミカルに誇示されます。そしてサビでは「履こう、履こう、鬼のパンツ」と、聴き手である子どもたちを巻き込む行動喚起が行われます。
続く2番の歌詞では、さらに「あなたも履こう、わたしも履こう」「みんなで履こう、鬼のパンツ」といった連帯感を生み出すメッセージへと拡張されます。このシンプルなコール&レスポンス構造こそが、集団行動を学ぶ幼児期において抜群の一体感を生み出す原動力となっています。
また、音楽教育の視点からも「鬼のパンツ」のピアノ楽譜は極めて優れた教材です。原曲「フニクリ・フニクラ」特有の躍動的なタカタ・タカタという付点リズムは、初心者でも鍵盤を弾むように叩くことで自然とグルーヴ感を体得できます。左手の伴奏がシンプルな主和音(ド・ミ・ソ)と属和音(シ・レ・ソ)の反復で成立するため、保育士試験の実技対策曲や幼児向けピアノ導入テキストとしても極めて高い支持を集めています。