二人の物語の原点は、岩手県奥州市にある。1994年、豊かな自然に囲まれた同じ街で生まれ育った少年と少女。後に日本中、そして世界を騒がせる存在になるとは、当時は誰も想像していなかった。
高校時代、大谷翔平は花巻東高校で「160キロを投げる怪物」として全国にその名をとどろかせ、久慈暁子は地元の水沢高校から都内の大学へ進学し、モデルとして華々しく芸能界のキャリアをスタートさせた。交わることがなかった二人の道が初めて公に交差したのは、2014年末に行われた奥州市の企画だった。市長を交えた成人式記念対談で並んだ二人の姿は「絵になりすぎる同郷の二大スター」として大きな話題を呼び、ここから「怪物ヒーローと注目の新人モデル」というメディアの物語が始まっていく。