便の中に虫体らしき異物を見つけたり、生魚を頻繁に食べていて強い違和感を覚えたりした場合、一体どこに相談すればよいのでしょうか。迷った際は「消化器内科」「感染症内科」、あるいは身近な総合内科を受診するのが正解です。
受診時のポイントとして、排出された虫体の一部を捨てずにラップや密閉容器に入れ、乾燥させないよう持参すると診断が極めてスムーズになります。医療機関では、持参された片節の構造観察や、検便による虫卵の顕微鏡検査を行い、サナダムシの種類を正確に特定します。
治療においては、民間療法に頼らず専門医による抗寄生虫薬(駆虫薬)の投与を行います。現在の標準的な治療法は以下の通りです。
- プラジカンテル(商品名:ビルトリシドなど):条虫類に対して高い効果を発揮する経口駆虫薬。虫体の細胞膜透過性を変化させ、麻痺・破壊させて体外へ排出させます。
- ガストログラフィン(造影剤)注入法:十二指腸ゾンデを用いて造影剤を注入し、その浸透圧刺激と下剤効果によって虫体を頭部ごと一気に洗い流す治療法。虫体が溶けずにそのまま出てくるため、頭節の完全排出を目視確認しやすいメリットがあります。
サナダムシ治療で最も重要なのは、「頭節(頭部)」を完全に体外へ排出させ切ることです。頭部が腸壁に残っていると、そこから再び片節が増殖を始め、数カ月で元の長さに戻ってしまいます。医師の指示に従い、頭部の脱落が確認できるまで確実に治療を完遂することが不可欠です。