二宮和也のキャリアにおいて、TBSの看板枠である日曜劇場との親和性は極めて特異な輝きを放っています。昭和・平成のドラマに見られた「大声を張り上げる熱血主人公」とは一線を画し、内面に静かな炎を宿す独自の主人公像を確立しました。
2018年放送の『ブラックペアン』では、「邪魔」「1000万でもみ消してやるよ」といった冷徹なセリフを囁く天才外科医・渡海征司郎役で日本中の視聴者を震撼させました。さらに2024年のシーズン2では、世界的天才外科医・天城雪彦として全く異なる佇まいとフランス仕込みの優雅さ、そして内に秘めた孤独を表現。同一シリーズで異なる主人公を演じ分けるという異例の難題を鮮やかにクリアし、業界内でも絶賛を浴びました。
また、社会現象となった『VIVANT』では、バルカ共和国の武装組織テント幹部・ノコル役として物語の核心へ参戦。堺雅人演じる乃木憂助との息詰まる心理戦、父(役所広司)への絶対的な忠誠心と嫉妬が交錯する瞳の演技は、視聴者の心を強く揺さぶりました。『マイファミリー』における娘を奪われた父親の切迫感を含め、日曜劇場のブランドを背負いながら作品全体のクオリティを底上げする牽引力は本物です。