外見はごく一般的な昭和レトロの木造2階建て住宅に見える刃牙の家ですが、その内部構造は世界屈指のグラップラーを育てるための「戦闘要塞」と呼ぶべき特殊仕様でした。
特に読者を驚かせたのが地下トレーニング室の存在です。一般的な住宅の床下を大幅に掘り下げて作られたこの大空間には、市販品では存在しない数百キロ単位の特注ウエイトや、殴打の衝撃に耐える強固な壁面が張り巡らされていました。刃牙はこの地下空間で、幻影のカマキリと戦う「リアルシャドー」など、常軌を逸したトレーニングを日夜繰り返していたのです。
また、1階の居間は数々の名言を生み出した食事シーンの現場でもあります。試合前やハードなトレーニング後に登場した「炭酸抜きコーラ(効率的な糖分・エネルギー補給)」「タッパに入った大量のオジヤ」「梅干し」「バナナ」という伝説のメニューは、まさにこの簡素な台所とちゃぶ台の上で食されていました。過剰な装飾を排し、強くなるための機能だけを突き詰めた空間設計こそが、刃牙の家の本質と言えます。