実際の店舗において、募金箱はどのように配置され、生活者にどのように利用されているのでしょうか。セルフレジへの急速なシフトが進む現場を歩くと、かつてとは異なる風景が見えてきます。
かつては有人レジの全レーンに設置されていた小型募金箱ですが、フルセルフレジの導入に伴い、「サービスカウンター横」や「集中レジの精算機出口エリア」へと設置場所が集約される傾向が強まっています。防犯カメラの死角をなくし、スタッフの目が常に行き届く場所に配置することで、募金箱自体の盗難やいたずらを防ぐ目的があります。
夏期に大きな関心を集めるのが『24時間テレビ』関連のチャリティーです。2026年夏の『24時間テレビ49』に向けても、7月1日から全国のイオン店舗で受け入れ体制が構築されています。子どものいる家庭を中心に「チャリティー貯金箱はどこでもらえるのか」という声が多く聞かれますが、地域放送局のほか、全国の総合スーパー(GMS)であるイオンのサービスカウンターにて、組み立て式の紙製貯金箱が無償配布されています。家庭で小銭を貯め、夏の特番期に店舗へ直接持参して寄付するという一連の流れは、長年にわたり定着したチャリティーの原体験となっています。
また、毎月11日に店内が独特の熱気に包まれるのが「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」です。この日ばかりは現金を募金箱に入れるのではなく、買い物の際に発行される黄色いレシートを、店内に並ぶ支援先団体の専用ボックスへ投函します。現場を観察すると、障がい者支援施設、子ども食堂の運営団体、地域の動物愛護ボランティアなど、自らの活動内容を熱心にポスターでアピールするボランティアスタッフと、買い物客が言葉を交わす温かなコミュニティ空間が成立しています。集計された金額の1%相当が、希望する物品(車椅子、文房具、清掃用具など)として贈呈されるため、地域社会に実体として還元される手応えが多くの支持を集めています。