運行停止から歳月が流れるにつれ、SNSや掲示板(5chやYahoo!知恵袋など)を中心に、事実に反するセンセーショナルな噂が独り歩きを始めました。その最たるものが「乗客が転落して死亡した」「首が飛んだという事故が起きたため封印された」といった荒唐無稽な怪談・都市伝説です。
当時の報道各社の社会面記録、警察および所管官庁の事故調査報告を精査しても、ヤバフォにおいて人的被害を伴う死亡事故や重傷事故が発生した事実は一切存在しません。生じたのはあくまで「電気系統・安全装置の誤作動によるゴンドラの停止」という機械トラブルでした。
ではなぜ、これほどまでに極端な死亡事故説が定着してしまったのか。背景には以下の3つの心理的・視覚的要因が存在します。
- 圧倒的な停止スピード:オープン告知からわずか数日で突如運行が止まり、詳しい内情が一般向けに大きくアナウンスされないまま閉ざされたこと。
- 異様な視覚的残滓:運行を取りやめた後も、レールと巨大な円形ゴンドラが壁面に長期間固定され続けたため、道行く人々に「何か重大な事件があってそのまま放置されているのではないか」という不気味な印象を与えたこと。
- 都市伝説の増幅心理:難波という巨大歓楽街特有の「アングラな噂」を好むネットカルチャーと結びつき、他所の遊園地事故などの情報が意図的に混ざり合って拡散されたこと。
現在も「再開の噂」を検索するユーザーが後を絶ちませんが、運営企業関係者の証言やビルの維持管理計画に照らしても、ヤバフォが再び動く可能性は0%です。レールなどの外壁遺構はすでに安全処置が施されており、アトラクションとしての歴史は完全に幕を下ろしています。