世間が「そこまで苦しんだのなら離婚すればいいのでは」と注目する中、上沼恵美子さんは明確に離婚を否定し続けています。籍を抜き完全に関係を断ち切るのではなく、婚姻関係を保ったまま別居を続ける理由には、いくつかの決定的な背景があります。
第一に、「物理的な距離を置いたことで、お互いに感謝と優しさを取り戻せた」という点です。毎日顔を突き合わせていると衝突ばかりだった二人が、離れて暮らすことで冷静さを取り戻し、会ったときには自然と労いの言葉をかけ合えるようになりました。
第二に、半世紀近くにわたり苦楽を共にしてきた情愛とリスペクトです。長年にわたって二人の息子を育て上げ、互いのキャリアを支え合ってきた歴史は簡単に清算できるものではありません。
「離婚の手続きにエネルギーを使うよりも、今の適度な距離感を保つほうがはるかに平穏で幸せ」。この合理的な判断こそが、上沼夫妻が選び取った「卒婚(新しい夫婦のカタチ)」の結論です。