鶏肉の揚げ物には、唐揚げや竜田揚げ以外にも人気の定番メニューが存在します。それぞれの立ち位置を整理すると、調理技法の違いがより鮮明に見えてきます。
宮崎県発祥の「チキン南蛮」は、小麦粉をまぶした鶏肉に溶き卵をくぐらせて揚げ、熱いうちに甘酢タレに浸してタルタルソースをかける料理です。衣が卵でふんわり仕上がり、タレを吸い込む構造になっている点が唐揚げとは根本的に異なります。
西洋をルーツとする「フライドチキン」は、肉自体に醤油などの下味をほとんど漬け込まず、小麦粉の衣にハーブやスパイス、塩を直接調合して揚げるのが特徴です。肉に味を含ませる日本の唐揚げに対し、衣そのものに味を持たせる欧米の食文化が反映されています。