「葦原日奈子 ネットの反応」を当時のSNSや言論空間から検証すると、当初は脚本家個人のSNS発信に対する視聴者の疑問から端を発したものの、事態が急変した後は、テレビ局の制作姿勢や出版社の作家保護体制に対する厳しい批判へと変化していきました。X(旧Twitter)では関連ワードが連日トレンドの最上位を占め、5chやYahoo!ニュースのコメント欄には数十万件に及ぶ投稿が殺到しました。
特筆すべきは、同業の漫画家たちやクリエイター界隈から上がった生々しい証言です。日本漫画家協会理事長のちばてつや氏をはじめ、『はじめの一歩』の森川ジョージ氏など名だたる作家たちが相次いで声明を発表しました。「自分の作品も過去の映像化で原型を留めないほど改変された」「断ると『もう次はない』と圧力をかけられた」「編集部に訴えても『映像化はお金と宣伝のためだから我慢してくれ』となだめられた」といった、これまで暗黙の了解として封殺されてきたクリエイターたちの苦渋の体験談が次々と白日の下に晒されたのです。
同時に、脚本家連盟などの映像ライター側からも「短い制作スケジュールの中で、視聴率やスポンサーの意向を汲みながら改変を指示される現場の苦悩」が吐露され、問題の本質が個々の制作者の対立ではなく、「構造的な制作環境の破綻」にあることが読者や一般視聴者の間にも浸透していきました。